上村様(以下、上村):
当院は鹿児島市の南部に位置し、病床数72床を有する外来・入院機能を備えた病院です。1980年に「仁愛会整形クリニック」として開業し、40年以上にわたって地域に根差した医療を提供してきました。
大きな特徴としては、急性期治療を終えた患者さんを受け入れ、在宅復帰を支援する「回復期リハビリテーション病棟」と、神経難病などの患者さんを中長期的に受け入れる慢性期の「障害者施設等一般病棟」の二つを柱としている点です。
現在は訪問診療にも注力しており、入院から在宅まで、シームレスに患者さんを支える体制を整えています。
上村:
近隣には複数の医療機関があり、激戦区と言える環境です。
その中で私たちが選ばれる存在であり続けるためには、医療の専門性はもちろんですが「患者さんが安心して療養に専念できる環境」と「職員が笑顔で働ける職場環境」の両立が不可欠です。
理念である「仁愛の心に基づいた、患者様中心の医療を提供します」を実現するためにも、現場の業務効率化とサービス品質の向上は常に意識している課題でした。
内薗様(以下、内薗):
当院の患者さんの多くは、すでに入院セットが普及している急性期病院からの転院です。手ぶら入院に慣れていた患者さんに転院した途端に『日用品を一からすべてご自身で準備してください』とお願いしなければならない状況が、大きな課題となっていました。
バスタオルやパジャマ、口腔ケア用品などを何枚、何個と事前に細かく説明しても、なかなか一度では揃いません。特に当院の近くには買い物ができる場所が少ないため、準備に時間がかかり、その間、看護師が不足品の確認や予備の貸し出しに追われるなど、本来のケア以外の業務に追われる環境になっていました。
内薗:
そうです。物品が不足するたびにご家族に電話で補充の依頼をしたり、身寄りのない患者さんの場合は、ソーシャルワーカーに買い出しを頼んだりすることが頻発していました。
こうした「名もなき雑務」が積み重なり、看護師が本来の専門性を発揮すべき「患者さんと向き合う時間」が奪われていたのが実情です。
内薗:
当院の患者さんは、ご自身でのカードの購入や管理をすることが難しい方が多いため、看護師がカードの購入を代行から残数チェック、故障対応まで担っていました。
現金の取り扱いやカードの使用記録は、看護師の業務とはかけ離れた対応です。こうした事務作業の常態化は、患者さんのケアに注力したい現場の大きな負担になっていました。
上村 :
一番の理由は、総合メディカルの担当者が、当院の文化や内情を深く熟知してくれていたことです。
長年のお付き合いを通じて、当院がどのような課題を抱え、何を大切にしているか、細かく説明しなくても理解してくれていました。
ご提案いただいた内容も、単に入院らくらくセットの導入だけでなく、テレビや日額制の精算システムまで含めた一元管理を前提としたもので、私たちの「窓口を一本化したい」というニーズに的確に応えるものでした。
内薗:
ここがまさに総合メディカルの「サポート力」を感じた点ですが、セット内容の選定にはかなりの時間をかけて協議を重ねました。私たちは「患者さんの経済的負担を抑えたい」という想いが強い一方で、現場としては「これだけの品揃えは確保したい」という要望がありました。
総合メディカルからは、他院での成功事例を提示しながら、当院の患者層に合わせた品目を細かく足し引きし、当院にあったバランスの「仁愛会病院専用プラン」を練り上げてくれました。
導入後も、現場のフィードバックを受けて在庫の補充サイクルや品目の微調整に即座に対応してくれる、現場に並走してくれる姿勢こそが、総合メディカルを選んでよかったと感じる最大のポイントです。
古田様(以下、古田):
事務部門の視点では、やはり「iPadによる申し込みシステム」の提案が画期的でした。医療業界は未だに紙やFAXでのやりとりが主流ですが、総合メディカルは最初からデジタル化による業務効率化をセットで提案してくれました。
患者さんからの注文はもちろん、入院セットの開始・中止・再開といった運用をすべてiPadで一元管理できるようになったことで、院内の紙の移動が一切なくなりました。
病棟と連携して退院時にすぐ中止処理ができたり、ご家族からの急な要望にも即座に対応できたりと、連絡の遅延やミスのない「情報の可視化」が実現できたことは、現場の安心感にも繋がっています。
以前は手書きの書類を管理し、それを転記する作業もありましたが、デジタル化によってそうしたヒューマンエラーの心配もなくなりました。手書き特有の判読の難しさや、転記ミスなどの不安から解放されたことは、事務部門にとって非常に大きな安心材料です。
さらに、請求代行システムによる事務負担の軽減も大きな魅力でした。病院の医事課の手を煩わせることなく、未収金リスクや請求書発行の手間を抑えられるスキームは非常に合理的です。その完成度の高さは、事務部門の負担軽減を考える上で強力な後押しになりました。
上村:
正直なところ、導入当初は「どれくらいの方が利用してくれるだろうか」という不安もありました。しかし実際に導入してみると、現在では入院患者さんの約7割にご利用いただいています。
私たちが当初想定していた以上に、手ぶらで入院できる利便性が、患者さんやご家族に受け入れられた結果だと感じています。
古田:
事務部門での説明も、以前の煩雑さが嘘のようにスムーズになりました。専用のカタログをお見せしながらiPadで入力を進めるだけなので、説明から申し込みまでの所要時間は5分程度です。
以前はご家族から「仕事が忙しくて洗濯物の持ち帰りが負担だ」「遠方なので必要なものを揃えるだけで一苦労だ」というご意見がありましたが、今ではご家族の負担軽減に繋がっているという実感があります。
例えば、入院生活でタオルが6枚必要であれば、実際には洗濯や補充のローテーションを考えて、予備としてさらに6枚、合計12枚ほど用意しなければなりません。こうした日用品の準備や、頻繁な洗濯にかかる手間、来院のための移動時間といった「見えない負担」は、ご家族にとって肉体的にも精神的にも大きな重荷になります。
セットの導入によってこうした負担の大半が解消されたことは、利便性の向上だけでなく、病院への安心感や信頼にもつながっていると感じています。
内薗:
看護現場の風景も大きく変わりましたね。以前のように「タオルの補充をお願いします」とご家族に電話をする必要がなくなり、ナースコール以外の事務的な電話対応が激減しました。
また、物品が常に清潔な状態で病棟に在庫されている安心感は、職員の心のゆとりに直結しています。細かな管理が必要だったテレビカードの管理負担も軽減され、その分、患者さんの小さな変化に気づくための観察や心のケアに時間を充てられるようになりました。
職員に余裕が生まれ笑顔が増えたことが、巡り巡って患者さんへのサービス向上に繋がっていると実感しています。
上村:
今回、入院らくらくセットの導入をきっかけにDXの一歩を踏み出せたことは、当院にとって非常に大きな意味を持ちます。FAXや紙のやりとりをデジタルに置き換えることで、これほどまでに「可視化」と「効率化」が進むのかと驚きました。今後もこの流れを止めず、院内全体のデジタル化を推進していきたいと考えています。
業務効率化だけでなく、職員に生まれたゆとりが質の高いケアを生み、それが患者様の療養環境の向上に直結する」といった内容を追加すると、業務効率化が医療の質、温かな医療に繋がるというロジックが明確化されて説得力が増すように思います。
内薗:
看護師が本来の専門性を発揮できる環境を作ることは、病院の質を高めることに直結します。入院らくらくセットは現場の負担を減らしてくれるだけでなく、患者さんやご家族に安心を提供する、素晴らしい仕組みです。
現場の声をしっかりと汲み取り、共に最適な形を作り上げてくれるパートナーがいれば、必ず導入は成功するはずです。
上村:
私たちは、総合メディカルを単なる業者だとは思っていません。病院の悩みを自分のこととして捉え、解決のために汗をかいてくれるパートナーです。
これからも頻繁に意見を交換する中で、医療業界の新しい潮流や情報を届けてくれることを期待しています。こうした信頼関係のうえでの導入であれば、間違いなくお勧めできるサービスです。