中期経営計画策定

環境調査とSWOT分析により貴院の課題を整理

外部環境調査（事業機会・脅威）および、内部環境調査（貴院の強み・弱み）をもとに経営戦略のフレームワークであるSWOT分析を導入して、貴院の現状を把握します。主に次のような項目を調査します。

【内部環境調査】

患者診療実態調査：外来・入院部門における診療科目別・病床別・主傷病名別の患者数や病床利用率、平均在院日数、診療単価を分析し、患者の診療実績や採算性などを把握
財務分析：ベンチマーク分析を行い、医業収益規模、医業費用の適正を調査・把握、収益性を検証
組織構造調査：ガバナンスを把握し、組織のあり方を検証。人員体制や組織構造の再構築を図る
患者アンケート調査：患者へのアンケートから医療サービスの課題やあるべき方向性のヒントを得る

【外部環境調査】

社会環境調査：地域の人口動態を調査・把握し、貴院の医療・介護マーケット規模を検証
医療・介護需要調査：医療施設数や病床数、今後の機能別必要病床数、疾病別将来推計患者数等を調査・把握し、地域における中長期的な医療ニーズと必要な医療機能を検証
診療圏調査：地域別患者数などをもとに貴院の診療圏・地域シェアを把握・設定、さらに競争度を検証
周辺医療機関調査：周辺医療機関の実績・機能を調査・把握。地域における機能分担・連携モデルを検証　

分析結果をもとに実現性のある中期経営計画を策定

SWOT分析の結果から、貴院が注力すべき事業領域についていくつかの選択肢を提示します。選択肢を元に、貴院の経営層とともにあるべき姿を明確化していきます。
その後、貴院の将来ビジョンの実現に向けた成長シナリオを描いたのち、シナリオに基づいた具体的な経営基本戦略を策定していきます。さらに経営基本戦略を事業収支計画に落とし込み、収支・財務面も踏まえた具体的なアクションプランを策定します。

病院理念（あるべき姿）達成に向けた成長シナリオを描く

中期経営計画の前提となるのは、組織の根幹である貴院の理念です。理念は貴院の将来の「あるべき姿」を明文化したものといえます。中期経営計画においては、理念を具現化した組織の将来ビジョンを実現するためのプロセスである成長シナリオを策定します。
成長シナリオのなかでは、病院理念の達成に向けた方向性（コース）を整理し、さらに貴院が取り組むべき具体的な行動を明確にします。

4つの視点をもとにした戦略マップを構築

将来ビジョン達成に向けた成長シナリオを進めていくために重要なものが経営戦略です。弊社では戦略の仕組みとして、「財務の視点」・「顧客（地域）の視点」・「業務プロセスの視点」・「学習と成長の視点」といった4つの視点を因果関係で定義づけています。
4つの視点をもとにバランスの取れた戦略マップを構築し、より具体的な行動計画や目標設定の土台とします。

経営戦略基づく事業計画を策定し、実現可能性を確認

４つの視点に基づく経営戦略によって達成される貴院のビジョンが実現可能で、地域医療の貢献につながるものとなっているかを確認します。そのために、損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書などから構成される事業収支計画を策定し、計画に矛盾や実現困難な箇所がないかを検証します。経営戦略や収支計画を精緻に検証することで、実現性と実効性を伴った経営計画を構築します。