事例紹介

地域の急性期医療を支える中核病院の職員が満足して働ける環境整備を支援

国家公務員共済組合連合会 熊本中央病院
所在地:熊本市南区田井島一丁目5番1号
電話:096-370-3111(代)
URL:https://kumachu.kkr.or.jp/index.html
病床数:361床(うち個室51床、ICU・CCU10床、RCU6床を含む)
診療科目:呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、糖尿病・内分泌・代謝内科、腎臓内科、腫瘍内科、緩和ケア内科、救急総合診療科、小児科、外科、整形外科、呼吸器外科、心臓血管外科、脳神経外科、乳腺・内分泌外科、形成外科、泌尿器科、眼科、麻酔科、放射線科、病理診断科

課題

  • 職員用レストランのメニューが限られていて、満足度が低かった
  • 売店の品揃えが乏しく、営業時間も短かった
  • 現金決済のみで、キャッシュレス決済に対応していなかった
  • 入院セットの手続きや管理が煩雑で、スタッフの負担になっていた

解決策

  • レストラン・売店での職員の満足度を向上し、働きやすい環境を整備した
  • 多様な決済方法を導入し、利用者の利便性向上のため売店をコンビニに変更した
  • 入院セットを本格導入し手続きも簡素化、スタッフの業務負担が軽減した

効果

  • 職員食堂の利用者数が100名から200名に増加し、満足度が向上した
  • 売店をコンビニに変更したことで、品揃えの充実や多彩なサービスが利用可能になった
  • キャッシュレス決済の導入により、利便性が向上した
  • 入院セットの導入により、スタッフの業務負担軽減とともに利用者の満足度が向上した

地域の急性期医療を担う中核病院として発展を続ける

事務部長 鳥飼 様

――はじめに「熊本中央病院」がどのような病院か教えてください。

鳥飼 様(以下、鳥飼):
熊本中央病院は、全国に32ある国家公務員共済組合連合会が運営する病院の一つです。当院は361床の病床数を持ち、そのうちICU・CCUが10床、RCUが6床あります。21の診療科を有しており、昭和26年の開院から70年以上の歴史がある病院です。以前は熊本市中央区新屋敷にありましたが、老朽化と敷地の狭さを理由に、平成9年に現在の場所へ移転しました。

当院の特徴は、紹介型の医療機関であることです。開業医や他の病院からの紹介が非常に多く、患者さんの約8割が紹介状を持って来院されます。

また、急性期医療に特化しており、平均在院日数は10日強です。急性期医療が終わった患者さんは、速やかに周辺の医療機関に紹介し、地域の医療連携を大切にしています。

職員と患者の満足度向上を目指して新たなサービス導入を決断

――2023年末からレストランや売店の運営事業者に文教を指定業者として委託されましたが、それ以前にどのような課題があったのでしょうか?

鳥飼:
以前の職員食堂は、日替わりで用意される1種類のメニューの他に、麺類とカレーなど数種類が用意されている程度と、メニューの選択肢が非常に限られていました。また、チケット(5枚綴り2,000円)を一括購入する必要があり、食べたいときに食べられず利便性に欠けていました。

売店も品揃えが非常に少なく、支払いは現金のみ。営業時間も17時半までと短く、24時間稼働している急性期医療に対応する病院のニーズに合わず、職員の満足度も低かったと思います。

これらの課題に対して既存の業者と何度も交渉を重ねましたが、改善が見られなかったため、プロポーザルを実施して新たな運営事業者を募りました。当院は地域の急性期医療を担う中核病院として、高度な医療サービスの提供を目指しています。医療スタッフが働きやすい環境を整備したうえで、治療や入院中の生活をサポートするサービスを充実させ、患者さんやご家族の方々に快適に過ごしていただける施設づくりが重要だと考えています。

24時間体制で医療を提供する急性期病院では、スタッフの健康管理や快適な職場環境の整備が欠かせません。レストランや売店などの施設の充実は、単なる福利厚生の問題ではなく、医療の質を維持向上させる意味でも重要な要素だと認識していました。

このような要望を満たす事業者を探す中で、総合メディカルグループの文教から提案がありました。文教からの提案は、私たちの課題を総合的に解決できるものだと判断しました。

職員と患者さん双方の満足度向上を目指し、多様なニーズに対応する包括的な提案を採用

――文教からの提案で特に魅力に感じたことや、決め手になったことを教えてください。

鳥飼:
文教からの提案で特に魅力的だと感じたのは、レストランのメニューが充実していたことでした。以前は1種類だった日替わりメニューが大幅に増え、選択肢が豊富になりました。

また、決済方法の多様化も大きなポイントでした。チケット制ではなくなり、現金に加えてキャッシュレス決済が導入されたことで、利便性が格段に向上して食べたいと思ったときに食べられるようになりました。

売店をコンビニエンスストアにする提案も非常に良かったと考えています。行政サービスの利用や公共料金の支払いができるようになり、職員の利便性が大きく向上しました。

さらに、営業時間が8時から20時までに拡大されたことで、夜勤や当直の職員も利用しやすくなったほか、お弁当やスイーツ、冷凍食品などの品揃えが充実して好みに合わせて購入しやすくなりました。コーヒーメーカーの導入も好評で、職場に来てから購入できるようになったことは大きなメリットだと感じています。

入院セットについては、文教からの提案で導入しました。これにより、病院スタッフの作業が大幅に簡素化され、患者さんへのサービス向上にもつながりました。特に、高齢化が進む中で、患者さんやご家族の負担を軽減できる点が魅力的でした。

全体として、文教からの提案は職員の満足度向上と患者サービスの改善を両立させ、24時間稼働する急性期病院のニーズに合致していました。

入院セットの本格導入で患者さんへのサービスが向上、職員の業務も効率化

――文教のレストランやコンビニサービス、入院セットを導入されて、どのような効果を感じておられますか?

鳥飼:
導入してから約1年が経ちますが、レストランの利用者数が当初の想定よりも増えています。以前は1日100人程度だった利用者が、現在では200人ほどになりました。職員から一定の評価を受けていると感じています。私も利用していますが、日替わりと定番メニューが豊富で自分で選択できるのが良いと思います。テイクアウトサービスやキャッシュレス決済の導入など、職員のニーズに合わせた柔軟な対応が好評です。

コンビニの導入は効果的でした。病院内で24時間体制で働く医療スタッフが仕事の合間に飲み物や食べ物を購入でき、行政サービスも利用できるのは大きな変化でした。緊急対応で勤務時間が延びた際にも食事をしたり、必要な物を調達したりできるようになりました。

また、入院セットを改善できたのは良かったと評価しています。以前は職員が手続きと発注をして、患者さんのところに入院セットが届く流れでした。会計も職員が行うなどかなり手間がかかっていましたが、改善によりスタッフの作業負担が大幅に軽減され、患者さんの利便性や満足度の向上にもつながっています。最終的に選択するのは患者さんですが、多くの方に利用されると思います。

病院経営の未来を見据えて魅力的な職場環境の進化を模索

――今後、文教や総合メディカルグループに期待することを教えてください。

鳥飼:
近年、病院経営が厳しい時代になりつつあります。一方で、「利便性を高めてコストも下げたい」という時代のニーズもあるため、トータルサービスのメリットを活かして高い利便性を維持しながらコストを抑えるような総合的なサービス提供を期待しています。

将来的には自動搬送ロボットを活用した新しい物流システムの導入も視野に入れてもらいたいです。また、コンビニの枠を超えて、物品の調達を一元化するサービスなどがあれば魅力的だと考えています。例えば、文房具も含めたさまざまな物品をコンビニで効率的に調達できるようになれば、事務作業の簡素化にもつながるのではないでしょうか。

職員の声を反映し、レストランや売店の満足度を向上させることは単なる福利厚生ではありません。医療の質の向上にも直結し、人材確保や定着率向上にも大きく寄与します。少子高齢化が進む中で、優秀な医療スタッフを確保して長く働いてもらうためには、魅力的な職場環境の整備が不可欠です。その意味で、文教のようなサービスの導入は病院の長期的な発展を支えるポイントの一つになると考えています。

病院アメニティ&サービスパッケージ

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